女性らしさを出すのに抵抗を感じる原因は…インナーチャイルド・セラピー体験事例のご紹介

インナーチャイルド・セラピー(退行催眠療法、ヒプノセラピー)体験事例のご紹介です。

相談者は、女性らしさを出すのに抵抗を感じるというF様です。友達や仕事仲間として男性と接するのは平気なのに、そこから恋愛関係へと踏み出すのに抵抗を感じるとのこと。男性の力や大きな声、機嫌の悪さに対する恐れや、嫌われたりバカにされたり、自分が傷つくかもしれないことへの恐れも感じるそうです。

そこで、「女性らしさを出すのに抵抗を感じる理由がわかる過去」にターゲットを決めて退行催眠を行いました。(ご本人様の承諾をいただきまして、セッション時のやり取りを編集して掲載させていただきます。カットしたりまとめたりした部分はありますが、創作は一切していません)

子ども時代を探求し、理由を見つける

催眠下で中学生から小学生までの過去をいくつか見た後、F様は幼稚園児だった頃に退行しました。

(L=ラナヒ、F=F様、以下敬称略)

L: どんな場面が出てきましたか?

F: 幼稚園で……

L: 場所が幼稚園ですか?

F: はい。

L: 周りには誰がいますか?

F: 友達がいて……

L: 女の子、男の子?

F: 男の子も、女の子もいて……女の子のスカートめくりをする男の子がいて……

L: その男の子は1人ですか?

F: 他にも男の子がいて笑ってるけど、スカートめくりする子は1人。

L: うん、周りの子は笑ってるんですね。

F: 女の子はキャーって逃げてる。なんか嬉しいのかな、みたいな。

L: あなたは、嬉しいのかなと不思議に思ってるわけですか?

F: そう。なんかキャーって逃げてるけど‥‥‥

L: そのキャーが、嫌がっているわけではなく?

F: 何か楽しそうのかな?

L: 楽しそうかなと思ってる?

F: うん。なんか……やだなあ。

L: 何に対して嫌だなと思っていますか?

F: 追いかけている男の子も、キャーって言って逃げているけど楽しそうな女の子も、なんかやだ。

L: 女の子のほうは、なぜ嫌だなと思いますか?

F: めくられて嬉しそうなのに、口では嫌だって言って逃げるのは違うから、やだな。

L: 言葉と態度が合っていない感じが?

F: うん。

L: あなたはめくられています?

F: 見てる。追いかけっこみたいに逃げてるけど、見てる。

L: 自分はめくられていない。そのことについては何か感じていますか?

F: 追いかけられたいけど、追いかけられたら嫌。

L: 矛盾する気持ちですかね。それを説明できますか?

F: 追いかけられて逃げるのは楽しそうだけど、スカートめくられるのは嫌。

L: 純粋な追いかけっこだったら楽しいのかな?

F: うん。

L: それは、女性らしさを出すのに、抵抗を感じる怖さと同じ感情ですか?

F: うん、そうですね。気持ち悪い、怖い。

(中略。さらに幼い頃へ誘導)

L: 何歳くらいですか?

F: 3歳から4歳。

L: 場所はどこですか?

F: おうちで……お風呂に入ってて、お父さんとお母さんと私と。

L: 3人で一緒に入ってる?

F: そうですね。

L: そして何が起こっていますか?

F: お父さんとお母さんのなんか……体が違うから、怖い。

L: 体が違って、なぜ怖いと感じましたか?

F: なんで違うのか、何が違うのかわからない……だから。

L: わからないことに対する怖さですか? 未知のものに対する怖さ?

F: 何のために……

L: 何のために違うのか? それがわからなかったから怖かった?

F: はい。

(中略。魂が落ち着いて休める場所に誘導)

L: 今見た過去をまとめて考えると、女性らしさを出すのに抵抗を感じるのはなぜかわかりましたか?

F: つながりそうで……うーん、これかあっていう感じはあんまり……。

ハイアーセルフから答えを得る

今の自分にはわからなくても、ハイア―セルフなら何でも知っています。そこで、答えやヒントを与えてもらうためにF様のハイアーセルフを呼び出しました。

(イメージの中でハイアーセルフを呼び出す)

L: どんな姿で現れてくれましたか?

F: お花です。

L: どんな花ですか?

F: ピンクっぽいお花……

L: では、そのハイアーセルフから発せられているエネルギーを感じてみてください。‥‥‥どんなエネルギーを感じますか?

F: 元気付けてくれる。

(ハイアーセルフに、F様の口を借りて話していただく)

L: Fさんのハイアーセルフ、出てきて下さってありがとうございます。Fさんのためにいくつか教えていただきたいことがあるのですが、よろしいでしょうか。

F: はい。

L: Fさんの過去を探求してみたんですけれども、わかりそうでもうちょっとわからないところがあるんですね。Fさんが女性らしさを出すのに抵抗を感じる理由とは何でしょうか。

F: 違う……自分と違う種類っていうか、存在がわからない。違うのは本当は楽しい。それに慣れていない。びっくり。

L: なるほど。違いに慣れていなくて、びっくりしてるんですね。

F: そう。

L: ということは、自分の女性性に対して何か嫌なものがあるとか、抵抗を感じているというわけではなくて、単にこう‥‥‥自分の性と違う存在があるという、その違いに慣れていないだけというか、違いに驚いているという感じでしょうか。

F: うん。そこを……そうですね、怖いけど、そこが違う‥‥‥タイミングを楽しんでる。

L: タイミングを楽しんでる?

F: まだ、まだかな、みたいな。

L: どういうタイミングですか? まだかなというのは。

F: 男性と女性が違う‥‥‥それは人間の時じゃないと、この世界じゃないと、違う種類で接することがあまりないから、それが楽しいんだけど、そこを怖がって、見てない。見たらいいのに。お楽しみは後にとっている。タイミングを待っている。

L: つまり、Fさんが怖いとおっしゃっていたのは、男性と女性の違いが怖かったということですか?

F: 怖いの中にも、違うのが怖いというのと、周りの人にどう思われるのか…変に思われるのが怖いというのがあると思うけれど、違うのが怖いのはお化け屋敷が怖いのと一緒。怖い、怖いと言っているのが楽しい。

L: なるほど。楽しさも含んだ怖さなんですね。そしてお楽しみを後に取っているというのは、これから誰かそういう相手が現れて……?

F: 大丈夫だと思えるタイミングがこれから来るから、違うのが怖いのは味わってて大丈夫。

L: 男女の違いが怖いというのは、大丈夫だと思えるタイミングが来るんですね。

F: うん。で、周りの人に変に思われるのが怖いっていうのは、そんなに……なんだろ、好きにしたほうがいい。

L: 周りのことは気にせずという感じですか?

F: はい。

答えが得られたので、Fさんに事前に伺っておいたハイア―セルフへの質問をしていきます。

L: まず、あまり意識しないで男性とお話しするにはどうしたらいいでしょうか。

F: まぁ、その時思ったことを言った方が面白い。

L: 思ったことを素直に言えば良いということですね。もっとアドバイスありますか?

F: 充分面白いキャラだから、出したほうがいい。

L: 変にあれこれ考えず、素の自分を出した方が、そういう自分を好きになってくれる人と恋愛をしたほうがいいですよね。では次の質問ですが、Fさんは恋愛ができますか?

F: うん、そうでしょう。

L: できるんですね。では次ですが、自由に生きていきたいけれども、どうしたらいいか?

F: 本当にしたいって……本心でしたいって思えるなら、後からついてくる。本当の望みなら、自由にしていったらいい。

(中略)

L: 最後にあなたからFさんにメッセージをお願いします。

F: お化け屋敷はもうちょっと続きがあるから、楽しんでね。でも、すごい自信があるお化け屋敷だから、楽しみにしていてください。自分で忘れてるけど、自分で設計してすごい楽しみにしてた。

L: そうなんですね。それは楽しみですね。ハイアーセルフ、ありがとうございました。

子どもの自分を癒し、今の自分も癒される

ハイアーセルフを帰し、F様にイメージの中で3~4歳の自分と向かい合っていただきました。両親の身体の違いを見て、怖さを感じていた自分を癒すためです。

L: 自分はどういう風に見えますか?

F: 何か、おろおろ。

L: その自分を見て、どんな気持ちになりますか?

F: がんばれーって。

L: どうしてあげたいですか?

F: 見守る。

L: 今、男女の体の違いを見て怖さを感じているわけじゃないですか。抱きしめたりとか、励ましたりとかしてあげませんか?

F: ……

L: そのままにしておいたら、かわいそうじゃないですか? おろおろしてるんですよ、ちっちゃい3~4歳の子が。放っておいたらかわいそうですよね?

見守ることもいいことなのですが、それは最終段階。まずは子どもの自分が感じている怖さを解放してあげなくてはなりません。

F: うん……

L: 何かしてあげませんか?

F: うん……

L: 抱きしめてあげるのは嫌ですか? 恥ずかしい?

F: 恥ずかしい…そばに座って、手をつないであげる。

L: ではそうしてあげましょう。そして、何か言葉をかけてあげませんか?

F: びっくりしたけど、大丈夫なんだよ。

3〜4歳のFさんがどのように感じているかを知るために、Fさんに子どもの自分の中に入ってもらいました。

L: 3〜4歳のFちゃん?

F: はい。

L: 今、大人のあなたが言ったことを聞いてどう思いました?

F: びっくりしたけど、大丈夫かわからないけど、大丈夫って言われたから、大丈夫なんじゃないかな……

L: あなたが強い気持ちでこの後生きていけるようにね、大丈夫なんじゃないかなぁじゃなくて、ほんとにこれは絶対大丈夫だって思えるように、大人のFさんから、言ってほしいこととかしてもらいたいことはないですか?

F: ……

L: なんで体が違うのかわかったら、安心できるかな。

F: うん……

L: なんでも、遠慮なく言ってくれていいのよ。

F: 他の生き物も違う形してるよって言われたら。

L: そう言われたら安心する?

F: うん、確かにそうだなって思う。お父さんとお母さんがおんなじ形だったら、おんなじ兄弟しか生まれないから、みんな違う。友達も兄弟もみんな違う。違うみんなと遊べて楽しいんじゃないかなって。それで違うんだよって。

L: わかりました。では、大人のFさんに聞いてみましょうね。

(意識を大人のFさんに戻す)

L: 大人のFさん?

F: はい。

L: 今、子どものFちゃんが求めていた言葉、なんか、これが答えのような気がしますが、言ってあげてもらっていいですか?

F: はい。…お父さんとお母さんの形は違うけど、他の動物もオスの動物とメスの動物で違う形をしてて、人間もそれと一緒だし、人間と他の動物も違う形をしてるから、それと一緒。……お父さんとお母さんが同じ形だったら、同じ形の子供しか生まれないから、それだったら、友達や兄弟と遊んでもつまらないし、お父さんとお母さんの形が違うから、みんな違う形に生まれて、それでみんなで……追いかけっこもみんなそれぞれ違うところに走っていって、かくれんぼも違うところに隠れて遊べるから、そのほうが楽しいよね。それでお父さんとお母さんの形が違うんだよ。

L: はい、ありがとうございます。

(意識を子どものFちゃんに入れる)

L: Fちゃん?

F: はい。

L: 今、大人のFさんがあなたが聞きたい言葉を言ってくれましたが、どうですか?

F: 言ってくれてありがとう。

L: 安心できましたか?

F: うん…

L: 自信持って大丈夫って思えました?

F: うん、大丈夫。

L: あと何か、大人のFさんに言いたいこととか望むことはありますか?

F: 言わせたけど、それでも言ってくれてありがとう。またびっくりすることがあるかもしれないけど、また同じように言ってくれたらうれしい。

意識を大人に戻し、ハートの近くに3〜4歳の自分を置いて癒してあげます。

L: あなたによって癒された子どものFちゃんが、あなたのハートの近くにいますが、いかがですか?

F: 居心地良くいてくれるかどうか心配です。

L: では、Fちゃんに聞いてみましょうか。

(意識をチェンジ)

L: Fちゃん、どんな気分ですか?

F: あったかい…。

L: 居心地はどうですか?

F: うん、いい感じ。

L: 良かった。大人のFさんがね、居心地良くいてくれるかどうか心配していたので(笑)。そういう心配しがちな大人のFさんに、何か言ってあげてくれませんか?

F: うんと……何かしてあげなくちゃとか思わなくて、ただ居てくれたらいい。考えすぎてるけど、一緒に居てくれるのが嬉しいから、心配しないで。

(大人に戻す)

L: Fさん?

F: はい。

L: 子どものFちゃんは、居心地良いそうですよ。心配しなくても、ただ一緒にいてくれればいいそうですよ。いかがですか?

F: よかった。

終わりに

女性らしさを出すのに抵抗を感じていた理由がわかって、F様は意外に思われたそうです。男性の力や大きな声、機嫌の悪さなどにまつわる過去が出てくると予想していたのに、まったく違う理由だったからです。また、子どもの自分が割としっかりしていたので、大人の自分が心配ばかりしていてはいけないとも思われたそうです。

インナーチャイルド・セラピーで子どもの意識を呼び出してみると、怖がったり傷ついたりはしていても、本質的なことはきちんとわかっていて感心させられます。大人よりも子どものほうが生まれる前の世界に近く、人生の目的や本質的なこともなんとなく覚えているのです。それによって大人の自分は癒され、怖がったり傷ついたりした部分は大人の自分が癒してあげることができるのですね。

結局、すべての癒しはセルフ・ヒーリングなのです。今の自分にわからないことは、ハイアーセルフが補ってくれます。もし、人生で何かうまくいっていないと感じることがあるなら、ぜひ一度インナーチャイルド・セラピーを受けられることをお勧めします。

F様、ご協力ありがとうございました。


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