子供の頃に親から言われたことやされたことで、ずっとモヤモヤを感じ続けていることってありませんか?
例えば、
- 自分は悪くないのに理不尽に叱られた
- 頑張ったのにあまり褒めてもらえなくてがっかりした
- 忙しくてあまり甘えさせてもらえなかった
- 泣きたいときに泣かせてもらえなかった
- 必要以上に厳しく躾けられて抑圧されて育った
- 大事にしているものをバカにされた
- 世間体を気にして合わない価値観を押し付けられた
- 威圧的・頑固で理解してもらえず言いたいことが言えなかった
- 期待に応えられなかった
などなど。
親に対するこのような「~と言われて(されて)嫌だった」「~してほしかったのにしてもらえなかった」というような不満や怒り、恨み、憎しみ、悲しみや、「~できなくて申し訳なかった」という罪悪感などの否定的な抑圧された感情をずっと持ち続けているという人は、実はとっても多いんです。
今回は、そのような感情を癒すことの重要性についてお話しします。
はじめに
お話しするにあたり、はじめにお伝えしておきますが、これから述べることは私にとっての真実です。すべての人にとって真実であるとは限りませんので、すべてを受け入れる必要はありません。
どうぞ、あなたのハートに尋ねてみてください。そうすれば、あなたにとってもそれが真実かどうかわかるはずです。
では、お話ししていきますね。
癒さないとどうなる?
人生の困難の原因となる
あなたが人生の初期の段階で作り上げるものの見方や考え方・価値観・信念などは、親の影響を受けていることが多いです。
子供は親の背中を見て育ちますし、親からいろいろなことを教わりますからね。「こうすべき」「こうあらねばならない」といった思い込みや信じ込み、「私はこういう人間だ」といったセルフイメージの多くが、子供の頃に親から言われたことやされたことによって作られていると言えます。
それらが役に立つものならばいいのですが、否定的なものはかえってあなたを縛っていたり、自己否定に繋がっていたりします。
そのようなものを持ち続けていると、人生がうまくいかなかったり、病気になってしまうこともあります。ですから、もっと幸せに生きたい、健康でよりよい人生を生きたいなら、早い段階で手放すのが望ましいのです。
親子関係は人生の土台
実は私も、この仕事を始めるずっと前のことですが、病気を治したくて前世療法を受けたことがあります。カウンセリングの時にセラピストさんに「親に対して不満に思っていることはないか」と聞かれ、その時心に浮かんだことを素直にお話ししました。
確かに不満に思っていることはいくつかありましたが、別に親を嫌ってはいませんでしたし、たいした問題ではないと思っていました。でも、話しているうちに涙が出てきて、「あ、私ってこんなに泣けるんだ」と自分でもびっくりするぐらい泣きました(笑)。やっぱり、子供にとって親から受ける影響は大きいんですね。
その時に見た前世に親は出てこなかったのですが、親に対する不満を解放できたことは大きかったと思います。その後、私のスピリチュアル的な学びも進んで、今では病気もかなりよくなりましたし、親に対する否定的な感情も特にありません。
その時の体験から、癒すならまず親との関係からなんだな~と思いました。親子関係って、人生の土台ですものね。
なぜ抱え続けるのか
放置していてもなくならない
さて、私も癒しをご提供する側になりまして、人生の困難を解決したいという方々が日々セッションを受けにいらっしゃってます。
ストレートに親との関係を癒したいと希望されてこられる方もいらっしゃいますし、まったく別のお悩みで来られて、お話を伺ううちに親子関係が元凶にあったと気付く方もいらっしゃいます。
皆さん「時間が経てば薄らぐだろう」「親と一緒に住まなくなれば感じなくなるだろう」「親が他界すれば忘れられるだろう」などと思っていたたそうですが、実は、ただ放置しているだけではなくならないんです。
さすがに「自分が死んだらなくなるだろう」と思いますか?
いいえ、答えはNOですよ!
私たちは永遠の存在なので、前世もあれば来世もあります。今世で解決できなかった問題は、来世以降に持ち越されてしまうんです。
癒されない限り繰り返す
親との関係を癒す有効な手段の一つに「年齢退行療法(インナーチャイルドセラピー)」があります。
催眠下で子供時代の体験へ戻り、抑圧された否定的な感情や制限された決断(私は~できない)の原因を探るのですが、突き詰めていくと、幼少期にとどまらずさらに過去へと遡り、前世、さらにそのまた前世へと戻ることがあります。
現世の親との関係が、前世から続いているのです。前世でも親だったり、あるいは上司や友人だったりしますが、とにかく同じ相手との関わりの中で同じような抑圧された感情を抱き、癒されないままその人生を終えています。さらにその前の人生に戻っても同じです。国や時代は違っても、同じ相手と同じような体験を繰り返していることがわかります。
つまり、今世でも癒されなければ来世以降の人生でも繰り返すということです。
その体験はまだ終わっていない
なぜ、いくつもの人生を使って同じことを繰り返すのでしょうか?
それは、その体験が「未完了」だからです。
あなたの体験はまだ途中で、最後まで体験されることを求めています。その体験は気づきや学びであるとも言えます。それはあなたにとってとても大切なことなので、きちんと完了されるまで繰り返すのです。
人生の計画
人は、生まれる前に大まかな人生の計画を立てて生まれてきます。
それは、旅行に行く前に旅の計画を立てるのと似ています。ピラミッドを見たくてエジプトに行ったのに、もし見ないで帰ってきてしまったらとても残念ですよね。そんなことにならないように、人生の旅でも前もって体験したいことを決めてきています。
魂のレベルで決めたことですので、人間として生まれるとその計画は忘れてしまいます。でも、絶対に体験したいと計画してきたことですから、それが未完了のままだと魂は満足せず、完了するまで繰り返すのです。
前もって計画できるなら、嬉しいことや楽しいことだけにすればいいのに、わざわざ嫌なことや辛いことを体験しなくても…と思いますか?
確かに、全ての体験が辛く苦しいものである必要はありません。ですが、人は辛く苦しい体験からこそ多くを学べるものです。
大金持ちの家庭に生まれて何不自由なく育った人に、お金のありがたさが分かるでしょうか? お金のない状態を体験して苦労して初めて、お金のありがたさが分かるのではないでしょうか。
このように私たちは、 愛や喜び、嬉しさ、楽しさ、自己の素晴らしさなどを体験するために、その対極にあるものも体験する必要があります。ポジティブな体験をするための過程として、まずはネガティブを体験するのです。
体験を完了させるには
ネガティブな体験をしただけでは未完了です。ポジティブな気づきや学びを得るところまでいって完了です。
ですから、あなたがネガティブな体験をしたとしたら、なぜその体験をする必要があったのか考えてみることです。その体験からポジティブな気づきや学びを得るとしたらどのようなものでしょうか?
自分一人ではわからないという場合は、サポートを受けることもできます。世の中には様々なセラピーやヒーリングがあります。私のところでも、インナーチャイルドセラピーや前世療法等をご提供しています。ネガティブな感情の原因となった体験がわからないという方も、子供時代や前世にさかのぼって見つけることができます。
「完了」すれば、スッキリした感じがして、その出来事からの影響をあまり感じなくなりますので、あなたにも終わったことがわかるはずです。感じていたネガティブなエネルギーが「感謝」に変われば最善です。
最善へのヒント
今まで嫌っていた人や出来事に対して「感謝」するというのは、なかなか難しいことかもしれません。
最後に、あなたの体験を最善へと変えるヒントをお話ししましょう。
先ほど、人は生まれる前に人生の計画を立ててくると述べました。その計画には、いつの時代のどの場所に生まれるか、どのような家庭に生まれるかということも含まれています。つまりあなたは、自分の人生の計画にふさわしい親を自分で選んで生まれているということです。
もちろん、親の方もあなたを自分の子供として迎え入れることに、魂のレベルで了承しています。 それが親にとっても学びとなるためだったり、何らかのカルマを解消するためだったりします。 いろいろなケースがあり、 あなたにただ協力しているだけのこともあります。
親子関係に限ったことではありませんが、人は自分一人では何も体験できません。他者がいて初めて様々な体験ができます。私たちは、お互いがお互いの体験に協力し合っているのです。嫌な体験をすると相手を嫌ってしまいがちですが、もしかしたらその相手は、あなたに嫌われることを知りながら、あなたが計画した体験のために、必要な役割を演じてくれているだけかもしれないのです。
あなたへの愛ゆえに。
私たちの本質は「愛」です。私たちは、自らの本質を体験したいがために、まずはその対極のものを体験していると言えます。
このような視点を持つとどうでしょうか? 嫌だと思っていた相手への見方が変わってきませんか?
終わりに
今回述べてきたことは、親子の関係だけにとどまりません。あなたのパートナーや友人、職場などの人間関係すべてに当てはまり、あなたが抱え続けている否定的な感情は、原因となった体験が未完了であることを教えてくれています。
ですから、もしあなたの中にそのような感情があるとしたら、どうぞ無視しないでくださいね。あなたの感情を大切に扱ってあげてください。あなたが癒して手放すほど、あなたはあなたの本質を体験できるようになるのですから。